あすなろの実

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子に言うことを聞かせたい どうしたら良いか 3

 この話は、私が生意気盛りな時期の先生だったときです。

中学3年生の10月頃は、文化祭もおわり部活動もおわり、勉強一色になりがちな時期です。その頃から、集中して授業に取り組む子がいる一方で遅刻、欠席する子、体調を崩す子も出てくる傾向があります。

当時その学校の中3生は4クラス。女性の学年主任先生は、一人で一生懸命に規律を正そうと奮起していました。(今振り返ると申し訳ないです)

あとの3人の担任は、私も含めて20代・30代の若い先生でしたので、少し意識が違ったのかもしれません。(個々の子への指導が主でいいのではないかと思っていた‥)

その学年主任先生は、何回も体育館で学年集会を開き、全員が集まって整列するのに5分遅れたことに関して、生徒に指導するのでした。しかしその後も生徒がピシッと行動したり、時間どおりに集合することはありませんでした。

そういうことが3回ほど続いたときに、その先生は匙を投げたのでしょうか私に学年集会をしきりなさい。と言われました。私は生徒会本部担当でしたので、言ったのかもしれません。

結論からいうと、はじまる5分前に4クラス全員が体育館に集合しました。

私は生徒会長と副会長に『やるか?』と言っただけです。

それを受けて『じゃぁ、やってやるよ』とその子たちが、各学級長を集めて一緒にどうやってやるかを打ち合わせをしたようです。彼らは綿密でした。各クラスの班長や生徒会の委員長も巻きこんで、全体にいつ呼びかけるか、廊下に何分ごろに並ばせるか、クラスに残っている生徒には誰がフォローするか、等々の段取りを練っていきました。

そのとき確か、学年集会の中身も一つ彼らで提案企画したものがあったと思います。

結果実現できました。

 この例でいうと、なぜ最初に言うことを聞かなかったのか 

予想ですが、

『あまりにも低い目標でばからしいと思っていた』

全校生徒を巻きこんで文化祭をやりとげた子たちからすると、集合時間を守ることは簡単すぎて意欲がわかなかった? 

学年集会の内容にも『中身が薄く、必要性を感じなかった』とも思えます。

対して文化祭は『本当に達成できるかわからないほどのことで成就感があった』

子たちの今の実力を把握したり、子たちの興味関心がどこにあるかを読みとって、なるべく適切な目標を設定させることも必要だと思います。

 あとすこし言いにくいのですが、この主任先生は文化祭をあまり手伝わなかったんです。また子たちが立てた閉会式の中身に対して、直前になって自分のクラスで批判をしました。その一月以上前に、職員会でその企画が通っていたのですが、たぶんそのときは本気で取り組んでいなかったのでしょう。子たちは、そういう点を見透かします。

この先生に時刻厳守、規律重視と言われれば言われるほど、自分たちのことを信頼していないぞ!と言われているように感じたのかもしれません。

(また中には)自分のこと棚に上げやがって、よく言うわと思っていた子も‥(^_^;)

 

私にも普通に日々反省点はあると思います。つらいですが‥

言うことを聞かなかったら『まず信頼されているかを自分に問う』

必要ならば『素直に謝る』

『今のその子にとって適切な支持や目標であるかを吟味する』『成就感のあるものに』

そして『自分の願いを相手に伝える』やることの意義を伝えます。

『君を信頼しているよ。君だったらできる。』という意思表示をする。

相手に簡潔に言えたら言えるほど上の意思が伝わることが多いです。

任した!と一言で終われれば、最高ですが‥

『そこに、自分らしさ、少しの遊び心をつけたしても良いよ』と認める。

この子たちは、下の記事の生徒会文化祭の部分でした。

子の発案することは、できるだけかなえよう! 成就感から自信へ - あすなろの実

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