あすなろの実

学び場もいがいとおもしろかったりしますよ!どうぞ見ていってください。

楽しそうなふりをしよう!

 小学生の先生とおつきあいするでしょ。
過去一緒に授業研究させてもらうと、中学校とのギャップを感じるときもあります。
一番が、小学校の先生は『どうやって、子たちが楽しくなる授業を仕組むか』が大きいなあと。
中学校は、『いかに学習内容を身につけさせるか』の方が大きいです。もちろん授業の導入部分で子たちの興味関心を引きつけることを必死には考えますが。

 よく子の気持ちが大事。よく聞いてあげるのが大事。と言います。もちろんそれも大事ですが、そればかりだと楽しくないと子が言えば、その楽しくない対象のものが悪いのだと思いがちになると思うのです。
 しかし大人になるにつれて‥圧倒的に楽しくなくなるのは事実です。受動的な姿勢でいれば‥

 子たちにとって小学校と中学校のギャップが激しすぎる傾向は、依然としてあります。
中学校生活が楽しくないと感じる子は、ある一定の割合います。そういう子たちを見ると、授業は楽しいものだという固定観念を持っている子が多いです。
 極端な例を言うと、一方では教科書を読むのが楽しいと言って二三日で一年間ぶんを読みきり、次は専門書へと独習していく子もいます。
 こういう現状で、大人はどう子と向き合えばよいのでしょう。

 楽しいの感覚は、子の能力によっても、意識によっても様々です。
 ときには、原則楽しくないからはじめなくてはいけないことは、世の中多くあります。それは中学生の段階でそろそろ子たちに体験させていかなくてはいけないと私は考えます。
 しかし、教える側の能力のなさを自己弁護しているわけでは、もちろんありません。
 
 要は、楽しくないからはじめたものが楽しくなるような体験を多くさせる。それに日々努力しています。
 そのためには、本人の協力がなくては、不可能なことも事実です。親御さんの協力も。
 賢い親御さんは、絶対に先生の悪口はいいません。逆に子にそっと褒めてくださいます。そうやって、逆に子に先生が言うことを聞いてみようという下準備を整えてくださいます。

 気持ちがのらないから悪い態度になっても当然なんだ。これも真理です。
逆にそういうときだからこそ態度を良くして、気持ちを前向きに変えていく。そういう武器を子が身につけたら、それは一生の財産になると思います。
 つまり『もうだめだ。嫌だと思ったら、楽しそうなふりを!』
 (いじめられている子が、楽しそうなふりをすることではありません。念のため)
実際に、指導しています。劇的に変わっています。実績もあがっています。

 『算数で問題がわからない。楽しくない。もう破り捨てたい』→『ニヤニヤする』→『立って二三歩歩いて、聞きに来る』後々‥ 『算数が楽しくなる』 『わからない問題を自分で探すようになる』→『算数に自信をもつ』→『すべての教科に良い影響を及ぼす』→『生活にも応用する』→『最近、積極的になったね。と言われる』→『積極的に取り組むので楽しくなるチャンスが増える』
 
 一見楽しくなさそうなものに対してだまされたと思ってやってみた結果、楽しくなった。これは一生の財産だと思うのです。

 私の体験で言わせてもらうと
 『今日、先生元気だね!』と子たちに言われるときは、だいたい大変な目にあっているときでした。自分のクラスの子が家出して行方不明だとか‥
 警察から電話が来て、『おたくの生徒が万引きをしました』となったら、実力のある教師集団は一瞬でニヤニヤします。そうすると前向きになれるのです。『これはその子と人間関係をもつチャンスだ』だとか‥

 大人も朝起きたら
 『あー、よく寝た!』と嘘を大きな声で言うようにしたら、劇的に生活が変わったりして (笑)

 “It’s not about waiting for the storm to pass. It’s about learning to dance in the rain.”

 人生とは嵐が過ぎ去るのを待つのではなく、雨の中でダンスするのを学ぶこと